京都国立博物館 | Kyoto National Museum

特別展 京(みやこ)のかたな 匠のわざと雅のこころ

王城の地・京都では、平安時代から現代にいたるまで、多くの刀工が工房を構え、多くの名刀を生み出してきました。これら京都で製作された刀剣は、常に日本刀最上位の格式を誇り、公家、武家を問わず珍重され、とりわけ江戸時代以降は武家の表道具として、大名間の贈答品の代表として取り扱われました。

本展では、現存する京都=山城系鍛冶の作品のうち、国宝指定作品のほぼすべてと、著名刀工の代表作を中心に展示し、平安時代から平成にいたる山城鍛冶の技術系譜と、刀剣文化に与えた影響を探ります。

また、武家文化だけでなく、公家・町衆を含めた京文化の中で、刀工たちが果たした役割に迫ります。

京博120年の歴史上初の刀剣特別展!
・京都国立博物館では初となる大規模刀剣展覧会。
・国宝刀剣19件を出品予定。
・平安時代から現代までの山城鍛冶を総括する初のこころみ。
・後鳥羽天皇、織田信長、坂本龍馬など歴史上の偉人にゆかりのある刀剣も展示。
・戦乱を描く合戦絵巻の名品や、伊藤若冲の伏見人形図なども紹介。


1. 京のかたなの誕生(平安時代後期)
合戦絵巻や文書などから刀剣作成の背景をたどり、山城鍛冶の祖たる三条派・宗近をはじめ、そこから派生した五条派など、山城鍛冶の源流を紹介します。

2.後鳥羽天皇と御番鍛冶(鎌倉時代前期)
皇位継承の象徴である三種の神器(鏡、剣、玉)のうち剣を欠いたまま即位した後鳥羽天皇。この章では、失われた宝剣を求めて自ら作刀する天皇という伝説から生み出された「菊御作」を中心に、刀鍛冶の社会的な立ち位置について言及します。

3.粟田口派と吉光(鎌倉時代前期~中期)
後鳥羽天皇の御番ごばん鍛冶を務めた粟田口派の作品と、豊臣秀吉に天下三作の筆頭と言わしめた粟田口派・吉光の作品を紹介します。

4.京のかたなの隆盛(鎌倉時代中期~後期)
粟田口派に並ぶ京都の名門鍛冶来派の作品と、この来派から巣立っていった多くの流派の作品を紹介することで、山城鍛冶が地方に与えた影響を考えます。

5.京のかたなの苦難(南北朝時代~室町時代中期)
応仁の乱、天文法華の乱といった京都を主戦場とした多くの戦乱の結果、山城鍛冶は衰退しました。戦乱の様子を描いた絵画などを紹介しながら、そのような中で、鍛冶の火を絶やさず、技術と伝統を繋いだ長谷部派や信国派といった苦難の時代の刀工を紹介します。

6.京のかたなの復興(室町時代後期~桃山時代)
戦国時代の終焉と、それに伴う上方の発展にともなって、京都の鍛冶も再び活気を取り戻しました。「新刀の祖」とうたわれる埋忠明寿うめただみょうじゅ、「日本鍛冶総匠」伊賀守金道(三品派)、堀川国広(堀川派)の作品を通じて豪壮華麗な桃山文化の粋をご堪能ください。

7.京のかたなの展開(桃山時代~江戸時代前期)
一世を風靡した京都の鍛冶のもとで技術を学んだ多くの門人たちは全国へ展開し、各地で新たな新刀文化を生みました。三品派、堀川派の流れをくみ、新刀の完成形である大阪新刀の名品を紹介します。

8京のかたなと人びと(江戸時代中期~現代)
京都の人々は刀剣をどのように捉え、受け入れてきたのか。京都の人々の生活と密接な関係にある古社寺に伝来した奉納刀剣や、祇園祭の町衆との関係など、京の人々との関わりを紹介し、現代にいたって京都大学と立命館大学で製作された刀と、そこから巣立った最後の山城鍛冶にして人間国宝・隅谷正峯の作品を紹介します。
開催地
京都市東山区茶屋町527
開催日時
2018-09-29 00:00:00 - 2018-11-25 00:00:00